2月18日

 博論の公聴会だった。3時間超。知恵熱でも出るんじゃないかという風邪の引き始めみたいな疲れが押し寄せて昼寝をした。審査員の先生方の、それぞれ自分のスタンスとスタイルに基づいた厳しい批判と、明確にできていなかった論文のポテンシャルを掬い取ってくれる手つきには、学的な共同体の最良の部分に触れることができたなと思った。あんまりこういうことは言わなかったし実際あんまり思ってもいなかったのだけど、予備審査と今回の本審査を通して、初めて学問や学者というものは本当にすごいんだなと思った。

 そういえばいつもこういう、発表とかレクチャーとか、ひとりで喋る量が多いことをすると普段と違う声の出し方になるからか決まって喉が枯れるのだけど、今回はならなかった。自分の部屋からオンラインでやったからか。どういう喋り方をしていたのかあまり覚えていない。知らない人が多い飲み会もだいたい声が枯れる。お酒は飲まないけど、ノイズもあるしちゃんと聞こえるように喋らなきゃと思うからだろう。親しい人だけの飲み会だと枯れない。声じゃなくて間でお互いなんとかすることができるからだろう。あるいは聞こえなかったらそれはそれでまあいいやと思っているのかもしれない。

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カテゴリー: 日記