10月8日

やるべきことを整理することとやるべきことをやることのあいだに広がっているのと同じくらい深い溝が、やるべきことを整理することを思い出すこととやるべきことを整理することのあいだにもある。タスク整理はアプリになってもタスク整理のリマインダーがアプリになったらそれは無限後退で、結局どこかしらに「やる」というあられも金平糖もないJUST DO IT的な何かが要る。しかし結局それも個人と社会とか、社会と自然とか、そういう剥離の末に滑り込んできた分業という労働形態を前提にしているからで、つまり、つまり、、と思いながら買った大きめのポストイットをカバンから取り出して、4つタスクを書いてモニターの下辺に貼り付けた。

こないだ公開された「スパムとミームの対話篇」が思ったより反応が少なくて凹んでいる。20倍くらいあると思っていたから。『美術手帖』に書いた絵画論もぜんぜんなかったし。この日記だってこんなの書いてなんになるのかとどこかでずっと思っている。まあ自分が書いたものを救えるのは結局のところ自分だけなのだろう。このままだと文章にも頑張って書いた自分にも申し訳が立たないのでそれぞれ直したりまとめたりしないといけない。博論もそうだ。『眼がスクリーンになるとき』もまだまだ読まれるポテンシャルがある。よく最初の作品に全てがあるとか言うけど、それはそういう見方をその後の作品で作ったからだ。その意味では僕はまだほとんど何もできていない。そのくせ読まれないことに腹を立てて読んでくれ読んでくれと言っている。まったく嫌になる。

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カテゴリー: 日記