1月4日

夜はスーパーでカンパチとシマアジの刺身のパックを買って、豚汁を作って食べた。彼女が3日ほど前から風邪を引いていて、せっかくの休みなのにと悔しがっている。いつだったかのクリスマスも熱を出して、夜間の診療に付き添って行くと、桜木町の交差点でみなとみらいのほうに向かうカップルを見て悔しいと言って泣いていた。正月なら泣くほど悔しくはないようだ。

ところで身近な人について日記で書くことについて、いまだに方針を決めあぐねている。方針を決めて書くようなことでもないのでその場その場でやるしかないのだが、書かなさすぎると嘘だし、書きすぎると生活に跳ね返ってくる。生活から離陸してしまうとただの孤高ぶった思索メモになるし、コミュニカティブでイベントフルなものとして日常を書くとそれは当の日常と正のフィードバックの関係に入ってしまって疲れる。要はいずれの場合も恐れているのは、カッコつけ始めると引っ込みがつかなくなるのではないかということだ。それで誰かのことについて書くときも、全人格的に物語ろうとするのでもなく「キャラ」として配置しようとするのでもなく、断片的に、いわば0.5人分の存在として書くことになる。そう言えばlesser artsという言葉があるが、日記もレッサー・アートかもしれない。

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カテゴリー: 日記