日記の続き#35

2週間ぶりの京都。この文章はいつも夜に書いているが、京都に来たときは12時に着く新幹線を降りて、英国屋のテラス席で昼ご飯を食べてから書くのがなんだか気持ちよくて、ここ3回くらいそうしている。ここに来て今週は何があったっけと記憶を巡らせて書くとキャッシュを削除したようにすっきりする。元来日記とはそういう効用のあるものだと思うけど、1週間おきに遠出をして同じ時間に同じ場所でキーボードに向かう切断感も手伝ってよりそうなるのだろう。それで、今回の場合はこの2週間何があったのかということなのだけど、あんまりなんにもなかったと思う。彼女と中野をぶらぶらして映画を見て、大和田俊と夜中に長い電話をして、あとはゆっくりしていた。最近作ったご飯を思い出してみよう。焼きそば、生姜焼き、ナポリタン、オムライス、鯵の塩焼き、ローストチキン、親子丼のうどんバージョン、なんだか所帯じみたものばかりだが、どれもおいしかった。適当に作れるものが増えると料理は楽しくなってくる。こだわって作る楽しさもあるのだろうが、こだわっているとレシピと目の前の食材の変化のあいだで頭があっちこっちして落ち着かない。切ったり炒めたりすることを楽しむことが食べることの楽しみに手から口へダイレクトにリレーされるのが家のご飯なので、頭はそこに添えるくらいで済むといい。