日記の続き#41

起きて、棒状のレーズンパンをふたつ口に入れて、しばらくだらだらして日記を書いて、外に出た。イセザキモールを歩いて久しぶりにマクドナルドに入って、ダブルチーズバーガーとポテトとコーラのセットを食べた。しょっぱさの濃淡だけがある。あとは炭酸。よくできた食事だ。カルディでコーヒー豆を買って有隣堂でノートを買ってコメダで本を読んだ。急にぐるぐるとお腹の調子が悪くなってきてトイレに行った。すぐトイレに行ける場所でよかった——やはりマックは特別なのだ——それにしてもコロナにかこつけて多くのコンビニはトイレを貸さなくなった——かなり重要なはずのインフラが不意に取り上げられたわけで、その意味するところは——それにしてもまた副交感神経が壊れてしまいそうなくらい熱い便座の季節がやってきた——などと考えながら手を洗って喫煙ブースに入った。「社長」と呼ばれるくたびれた背の低いおじさんと、「マネージャー」と呼ばれる、割れた氷のような奇妙なエイジングを施されたジーンズを履いた細身のおじさんが話している。悪いことっていろいろあるんだよ、いつも言ってるでしょ、とマネージャーが言った。でも困っている人がいたら助けるとか…… と言って社長は黙ってしまった。社長は誰かに騙されて、マネージャーは訳知りにそれはありふれたことで、気をつけるべきだったのだと諭しているようだった。彼は昔は不動産取引も今みたいに銀行を挟まず現金でやったし、それは向こうにも後ろ暗いところがあるからだし、そういうところに盗みに入っても向こうも何も言えなかったのだとか、そういう話をした。俺は知ってるよ、社長にもいつも言ってるでしょ。社長は悪い人がそんなにまっすぐに悪いことをするのが信じられないようだった。(2021年10月28日