日記の続き#149

書かずに寝てしまって起きてダラダラしてもう昼だ。煙草が切れたので買いに行くついでに荷物を持って部屋を出てセブンイレブンに行くと店員がすでにハイライトメンソールを用意していて、珈琲館に着くと炭火珈琲ですかと聞かれた。季節だけが変わっていく。昨日の朝、寝ているとき歯ぎしりしていたよと妻に言われ、僕は昔から起きているときも奥歯を噛みしめる癖があって寝るときは歯を浮かせておくように気をつけているのだが、たしかに昨日は顎が疲れているような感覚があった。雨が降っていて湿度が高く気圧が低く、寝苦しかったのだと思う。不眠症になったことはないが、思いなしを鎮めて快適に寝るためにある程度の準備が必要なほうなのだと思う。だいたい入眠まで数十分から1時間かかるし、時期によってそのあいだにいろんなことを試す。耳を揉んだり、体に力を入れてから抜いたり、マントラのように俺はもう寝ているんだと頭のなかで繰り返したりする。最近ハマっているのは、胸郭を内側からまさぐるように——息が上から下に体の内壁を螺旋状に下っていくようにして——大きくゆっくり息を吸うことだ。腹式呼吸が落ち着くとよく言われるが、これをやってみてわかるのは胸郭のこわばりが無意識的な呼吸の深さに関わっていて、そこをある程度押し広げないと意識的に腹式呼吸をしてもあんまり意味がないということだ。凝りがひどいときは息だけで背伸びをしたときみたいに胸骨がポキポキということもある。