日記の続き#203

京都駅から立命館に向かうバスに乗る。席が空いておらず立って入口の近くの柱につかまっていると、そこに取り付けられている消毒液のポンプににゅっと手が伸びてきて、向かいの席のおばさんが手を洗った。彼女はもとから座っているわけだからいきなり消毒するのは変だし、すぐ下にある僕の手に霧がかかるのもわかるだろうし、僕がコーヒーを手に持ってときおりそれを飲んでいることに対する当てつけなのだろうかと思った。二人席にひとりで座ってスマホをいじっているそのおばさんを眺めていると、ときおり紳士が帽子を取るようにバスが左側のサスペンションを緩めて客を乗せた。

胸郭・胸椎のストレッチを調べていると、仰向けに寝転がって肋骨を内側からつかんで外に開きながら深呼吸をするというのがあって、そんな馬鹿なと思ったがやってみるとたしかに、息を吐くたびに萎もうとする胸を押しとどめることで自然と開いていく感じがあった。