日記の続き#220

表象文化論学会へ。梅田を西から東へ横断する。茶屋町周辺にはいたるところに思い出がこびりついている。バイトの面接で落とされた居酒屋があった。面接で落とされたのなんてこのときくらいだ。岡山から出てきたばかりで、高校のときにすでに居酒屋で働いていたので落ちることはないと思ったのだが、たぶんものすごく暗かったのだと思う。お腹が空いたが人が多くて外食する気になれず、時間まで周囲をうろちょろしていた。この空腹さえあのときの空腹であるかのようだ。こうして梅田を歩くことと空腹であることのあいだには逃れようのない繋がりがある。会場は地階に蔦屋書店が入ったいけすかないビルで、発表のセッションをひとつ聞いて、非常勤先の学生が発表していたのでその彼に感想だけ述べてすぐホテルに帰った。また阪神百貨店で弁当を探す。とにかくまっすぐな唐揚げ弁当が食べたかったのだが、惣菜屋の島をいくつ周回しても見つからないので牡蠣フライ弁当を買って帰って食べた。夜中に目が覚めて、北新地のうどん屋で肉うどんを食べた。