日記の続き#229

先月注文した眼鏡が出来上がったという連絡があって、日本橋の高島屋まで受け取りに行った。こないだ来たときに見つけた煙草が吸える喫茶店でプレシアードの『カウンター・セックス宣言』を読んでいると、店のテレビからティレット症候群の患者の映像が流れていた。

YouTubeで「日本人が知らないカタールW杯の闇」という動画を見る。カタールという国家の概要とサッカー界との関係、無茶な開発における人道問題などよくまとまっている動画で、急ごしらえされたスタジアムのうちのひとつである「スタジアム974」のことが気になった。974個の輸送用コンテナと鉄骨を組み合わせて作られたスタジアムで、「コントラ・コンテナ」という大和田俊評を書いてからコンテナのことが気になっていたので調べてみると、ナチスドイツの主任建築家だったアルベルト・シュペーアの息子が建てたものらしい。こんな因果なことがあるのか。ジョゼフ・ロージーの『パリの灯は遠く』でコンテナに載せられて強制収容所に輸送されるアラン・ドロンの顔を思い出した。