日記の続き#294

あれをやるためにはまずこれをやるべしというのはつまらない。予行演習が必要なのは組織体だけであって、個人においてはなんでも「やってみる」ことができる。他方でプロセスエコノミー、つまり作っているところを見せるのがつまらないのは、結局のところ作品の作品性をあらかじめ囲い込んだうえで成立するものだからだ。20分でできるもの、2時間でできるもの、3週間でできるもの、3年でできるもの、1日のなかでそれらを行き来しながら、習作と作品をパタパタと回転させること。昨日と今日の展望の差分から未来を汲み出すこと。計算がつまらないのではない。計算に時間が勘案されていないのがつまらない。