8月2日

青森空港に着く。空港は山のてっぺんを切り開いて作られていて、わざわざ迎えに来てくれたACACの武田さんにお礼を言って、彼女の車でくねくねと山を下り、そのまま別の山に入ってACACに着く。野外劇場を囲む円形の展示棟、枯れた川をまたぐ橋のような直方体の創作棟と宿泊棟が森の斜面に隠されるように段々に並んでいる。安藤忠雄の建築らしい。当時の青森は夏も涼しかったので冷房がないのだと武田さんが言って、なんで教えておいてくれなかったのかと大和田さんを恨んだ。彼は創作棟で公立大から手伝いに来ているという元気な若者をともなって山から下ろした石灰岩を砕いて砂にして炭酸水を作っていた。会うなり飲んでみるかと聞かれ飲むと冷たくておいしかった。今回は炭酸水を鑑賞者に飲ませる作品を作りたいのだが、まず保健所の許可を取る必要があり、かつ、それを瓶やペットボトルに封入すると製品というカテゴリーになるので(密封しなければ料理だ)、工場としての資格を得ねばならないのだという。彼と会うといつも彼の途中に巻き込まれる。7ヶ月の赤ちゃんと遊ぶ機会を得て、キューブ状のぬいぐるみを渡し合って遊んだ。夜、大和田さんと大城さんとバスで街に下りてねぶた祭を見に行くことにする。締め切りを破っている状態だがこの際いいことにする。飲み物や食べ物を買い込んで帰ってきて、真っ暗な谷を見下ろす風呂でシャワーを浴びて寝た。

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カテゴリー: 日記