12月7日

夏に大和田さんがDinosaur Jr.を聴いているのを横で聴いて以来僕も最近よくSonic Youthを聞き返すようになった。それで、A Thousand Leaves にはKaren Koltraneという曲があって、いちばん好きなMurray StreetにはKaren Revisitedという曲があるが、このカレンとは誰なのかと気になって調べてみた。それはCarpentersのボーカル、カレン・カーペンターのことらしかった。Sonic YouthはSuper Starをカバーしていて、カバーとも知らずにYouTubeで見た中学生の僕は、演歌みたいなその曲を何かの皮肉なのだろうと思っていた。保守的な家庭に育ったカレンはドラムが好きで、デビューしたらたちまち歌姫になってしまい、拒食症になって死んでしまう。彼らは彼女のことを歌っていたのだ。オリジナルのSuper Starと彼らのカバーでプレイリストを作って、2曲を交互に聴く。一方ではカレンが歌う。他方ではサーストン・ムーアが歌い、キム・ゴードンがベースを弾く。ふたつの家族バンド。ラジオの向こうのスーパースター、あなたの悲しいギターをもう一度聴かせて。グルーピーの悲しさと、ドラムが叩けなくなった歌姫の悲しさが反転し合う。僕は彼らが何を歌っていたか考えたこともなかったのだと思い、Sonic Youthの評伝2冊とキム・ゴードンの自伝を注文した。

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カテゴリー: 日記