7月21日

ヤニス・バルファキスの『テクノ封建制』を一日で読み切った。生成AIはアウトプットに使うよりインプットの補助に使うのがいいなと思う。どうして第二次大戦後のアメリカに第一次大戦後のようなインフレが起こらなかったのかとか、日本・ドイツの戦後統治とブレトンウッズ体制の関連とか、本を読んでいて背景を補いたいことについて聞きながら読むと、こういう自分の専門から離れた本を読むのにとても助かる。これくらい有名な英語圏の本だと本そのものの内容についても聞ける。それにしても、最近読んだ『奪われた集中力』もそうだったし、英語圏のこういう読み物はどうして、書き手の父や息子への手紙のような枠組みを使うものが多いのだろう。

「フォーカスとアテンションを概念的に区別すること。いろんな問題がここに集約される」とツイートした。これは新たな鉱脈だなと思う。

「立花孝志がやったことが選挙制度のハックなのだとすると、神谷宗幣がやったことは間接民主制のハックなのだと思う。前者から出てくるのはせいぜいガーシー議員だが、後者からはもっと怖いものが出てくるだろう」とツイートした。猫の目のように変わる神谷の発言は、「党員さん民主主義」を背景としているので、それをつついても、対外的には党員さんが頑張って考えたことと言えるし、党員からは神谷さんが正直に自分の意見を言ってくれたとなるのだと思う。

総じて、政治や経済なんて数年前にはこれっぽっちも手応えをともなって考えることのできなかったので、そういうことが頭のなかでパキパキと構造化されていくのは独特の気持ちよさがある。

夜、妻がスマホのスピーカーから生成AIで作った、デザートや果物でできたキーボードをタイピングするASMRの音がシャリシャリと聞こえてきて、鼓膜を掻かれるようで苦手な音だと言ってやめてもらった。

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カテゴリー: 日記