日記の続き#45

起きてパンを食べて、彼女がジムに出かけて行って、珈琲館で作業をした。日記本についてのエッセイを1000字ほど進める。悪そうな人がスイス銀行の話をしていてウソみたいだった。日記本は作りの説明をするとそのまま日記のコンセプトの説明になるので面白いと思う。近くの寿々喜家でラーメンを食べた。ここのスープはしっかり濃厚だけどどこか上品で、家系ラーメンはもうここでしか食べないと決めている。他は露悪的なまでにギトギトした、チャーシューまで脂身だらけのお店ばかりで、地域的に家系のお店は多いが前を通ると濡れた犬みたいな匂いがする。カルディまで歩いて行ってコーヒー豆を買って、有隣堂をぶらぶらした。「もう1冊が嫁の心……あ、嫁の心得ですね。それでは嫁の家出と嫁の心得の2冊でお調べいたします」と店員が電話口で言っているのが聞こえて、心得を学びつつ家出を画策するのはどういうことなんだろうと思った。歩いて帰りながらコーヒースタンドで買ったカフェラテを飲んで、公園の隅で煙草を吸っているとユスリカが頭上で群れていた。彼らはどれくらいで解散するんだろうかとしばらく見上げていたが、30センチほど水平に移動するばかりだったので諦めて帰った。