フィロショピーのエッセイ講座で、20人の受講生を3-4人ずつに分けてzoomでグループ面談を実施している。いま全5回の講座の3回が終わったところで、最終的に2000−4000字のエッセイを書くのがゴールなのだが、それに向けた課題として最終課題で書くトピック(メインの出来事)とテーマ(そこから考えたこと)の組み合わせを3つ提出してもらっており、それをもとにひとり20-30分ずつヒアリングをする。
まず3つのうちの現段階での優先順位を聞き、決まっていない場合は説明を聞きながら方向性を提案し、それをどう展開するか、どこで安易なそれっぽさに寄りかかってしまいそうか、出来事の特異性と問いの一般性が相殺してしまわないか話しながら考える。こう書くと硬い感じがするが、むしろ書くのを楽にするものになったと思う。スポーツで脱力するのがいちばん難しいのと同じことだ。我ながらこういうのを教えること、その枠組みを考えることはかなり得意なほうなんじゃないかと思う。
最後にそれぞれなぜこの講座を受講したか、どういうかたちで文章を書いていくつもりか質問する。とくに発表するつもりはないが、繰り返し思い出してしまうことをかたちにしながら考えるために書くひと、400−800字程度の日記と2000字というスケールのあいだに壁を感じて受講したひと、そういう話を聴いていて、文章を書くということが生きることに直結しているのは僕よりむしろ彼らのほうなのではないかと思った。どのエッセイもとてもいいものになりそうで楽しみだ。