日記の続き#118

八月の30年——1歳

タイトルを年齢にするか西暦にするか迷って、西暦のほうが「ぽい」のだがここは最初の思いつきにしたがって年齢にした。昨日と同様記憶がないので頼れるものが少ない。写真を見るといまより髪の毛がくるくるしている。それから毛が太くなってパーマは抑えられているがいまだにクセ毛はあるし、湿気のある日はそれが顕著になる。誰しもどこかしらそういうところはあるだろうがこれまで髪型がしっくりくるということがなかった。量がやたら多いし、変なクセはついているし、うなじのところが猿のしっぽみたいに尖っている。一時期は伸ばしっぱなしにしてどうでもいい風の居直りをしていたが、このごろはなるべく頻繁に切るようにしている。収まりの悪さと向き合うしかないということに30年経ってやっと向き合えるようになってきたのだろう。親の話では1歳で言葉を発し始めて3歳で自転車に乗れるようになり、靴紐を結べるようになったらしい。それからは団地の中をところ構わず跳ね回ることになる。それでよく猿みたいだと言われていて、後ろ髪のしっぽはその名残なのだろう。逆だったかもしれない。