9月19日

ベッドに寝転がるとベランダの窓から80インチくらいの大きさで空が見える。ずっと見ていれば夜になるんだろうかと思いながら寝て、起きるともう夜で明るい月がフレームインしていた。ベランダに出て煙草を吸って、アパートの横から伸びて月のほうへ向かう道を自転車が過ぎて行った。道沿いにある「まいばすけっと」の看板が暴力的な赤さで光っていて、日中との印象の違いは狙われたものなのか考えてみた。

国民年金を払えという紙が来ていて、彼女が呆れているのを察知したので未納のゆるキャラを演じてはぐらかした。顔を洗って「ある程度金がないとどれくらい金があるかわからない」と日記メモに書いた。たくさんあってもどれくらいあるかわからないものなのかもしれない。どれくらいあるかわからないから貯めて、貯めてもそのうちいかほどが借金なのかわからないのだと思う。会社に勤めれば年金や保険料はあらかじめ差し引かれるわけだけど、それはいわゆる「おこづかい制」みたいなもので、というか、そういう仕組みがおこづかい制の起源なのかもしれない。見方を変えれば国から毎月金を貸してくれとせがまれているわけで、友達にしても困った部類だなと思う。理由は聞かずに黙って貸すのが大人なんだろう。聞いてもどうせゆるキャラにはぐらかされるのだ。

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カテゴリー: 日記