日記の続き#336

こないだ日記にも書いたが、夜におそらく前立腺が痛むことがあり、昨夜も少し引き攣るような痛みがあるので嫌な病気だったら嫌だなと思ってその場で病院のサイトから診療の予約をした。昼に起きて近所の焙煎機がある喫茶店でコーヒーを飲んで予約までの時間を潰す。煙草が吸える外の席に座って、イセザキモールを行き交う人や犬を見る。隣の人の煙草の匂いが自分の吸う煙草とリズムを作った。黄金町駅のそばにある泌尿器科まで歩いて行って保険証を出す。問診票に「夜中、前立腺が痛むことがある」と書いて受付に返すと尿検査のカップを渡された。トイレの中の小さな扉にカップを置いて出るとすぐにスピーカーから名前が呼ばれて1番の診察室に呼ばれた。医者は40代の真面目そうな男で、最初に名札を見せながら名前を名乗った。症状を説明するとベッドに仰向けになるように言われる。看護師が出てきて服を上げて腹を出す拍子に上着のポケットからライターが転がり出て、こちらに置いておきますねと言ってカバンを置いたカゴに入れる。なんだか恥ずべき人間になったような気持ちになる。医者がジェルを塗った機械で下腹と脇腹をまさぐりながらこちらからは見えないモニターを見ている。服を直しているとお仕事は何ですかと聞かれて、ちょっと迷って研究者だと答える。尿検査も問題ないし、超音波にも何も映らないので、膀胱炎や尿管結石の類いではないということだった。おそらく前立腺炎で、座り仕事とストレスが原因だろう、悪い病気ではないということだった。礼を言って薬屋で薬をもらって、やよい軒で昼食を食べて珈琲館に行くと妻が合流するということで、病院に行く話をしていなかったので飲んだ薬の外装をテーブルに置いたままにして話のきっかけを作っておく。会うなりそれを指さしてどうしたのと聞くので、病院に行ったんよと答える。