6月14日

 煙草を吸いにベランダに出ると目の前に不思議な形の雲があった。目の前ではないのだが、それくらい低いところに浮かんでいて、仰ぎ見られた大きい雲を縮小して地平線の上に乗っけたみたいだった。こないだマックに行ったとき、前に並んだおじさんの着ているTシャツの背中いっぱいに牙を剥き出しにしたリアルな虎の絵が描かれていて、なんで背中なんだろうと思った。ちょうど後ろで組んだ手が虎を抱えるような形になっていて、多重にちぐはぐな感じがした。萩原朔太郎の『猫街』という小説がある。近所を歩いていて見知らぬところに入り込んで迷ってしまったと思ったらいつもの道を逆から歩いていただけだったという短い話で、ふたつはフラッシュ猫街みたいな感じだった。せっかく写真も撮ったので載せておこう。

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カテゴリー: 日記