8月27日

 これは非常に大事な直感だと思うのだけど、最近よく見る、ネットやパソコンに疎かった親がスマホを持つようになってYouTubeでネトウヨ動画を見て感化されてしまったというエピソードは、そういうことがあるということと同じくらい、それがエピソードとして極めてツイッターと親和性が高いものであることも重要だと思う。これは現代のメディア環境の地政学的な縮図としてよくできている。しかしこれが極限的なケースであることも確かで、あからさまな嫌中・嫌韓の安っぽい動画というより、いわゆる保守系の言論人の動画のほうが目立っていると思う。したがってネット経験の浅い世代がやすやすとYouTubeで陰謀論に感染するというのは、それ自体一種のバイラルな陰謀論だとすら言えると思う。しかし大勢としてはそういう、不安を特定の他者に投影する陰謀論的な思考が互いにバッファとして機能して棲み分け——というか、それぞれ相手を藁人形化することによるすれ違い——が起こっていることに対して、良いとか悪いとか言うのは難しいなと思う。

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カテゴリー: 日記