日記の続き#353

雨。ずっと家にいて、夜中に傘を差してジムに行った。帰って風呂から上がるともう3時くらいで、布団に入ってツイッターを見て室井尚さんが亡くなったことを知った。博士課程で横国に入って同じ研究科だった。その頃はまだ半分森に飲み込まれた離れのような場所にあるスタジオのドアの横に灰皿があって、研究発表の演習の後、一緒に煙草を吸うことがあった。でもほとんど喋ったことはなかった。僕はもう本が出ることが決まっていて、だからここで『シネマ』論をやるのはズルいと思っていて、本を書く傍らで毎回ほとんどむりやり別のネタで発表していた。それは、ひとことで言えば舐められないためだった。あるいは、自分はここに新しいことをしに来たのだと示さないと筋違いだと思ったからだった。