6月27日

文章を書くのは、迷路を作るのに似ている。どういう入り組んだルートにするかと考えることに意味はなく、結局のところ一本道である正解のルートを決めたあとでしかそこから枝分かれする道を考えることもできない。ボルヘスにそういう小説があった。最も恐ろしい迷路は直線である、と。明け方まで粘っても腰の入っていない数百字しか書けず、いちど布団に入ってそういうことを考えて、もういちど起きて、こないだ作った手製のノートにボールペンで頭から書きなおすとやっとここからなら始められるような気がした。

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カテゴリー: 日記