9月11日

上野でろばとさんと大和田さんと飲む。約束したのは1週間ほど前で、こないだの布施くん・八木くんと飲んだときもそうだったが、いつのまにわれわれは約束して会うようになったのだろうと思う。でもそういうくすぐったい感じもいいのかもしれない。早めに上野に出てドトールで作業をして、数年ぶりにろばとさんに会い、アメ横の高架下の居酒屋で話しているところに大和田さんが来る。時間制なのか9時頃に店を追い出されて、上野公園の四角い池のそばに座って話していると、大和田さんが空に衛星がいくつも同じ方向に飛んでいるのを見つけた。帰り道、今日の出来事が頭のなかで文字になって、こないだの小倉さんたちもそうだし、さいきん久しぶりのひととよく会うなと思い、「旧交を温める」という言葉が出てきて、まさか自分が「旧交を温める」ようになるとは、はたちの頃には自分が「旧交を温める」ようなことをするなんて思いもしなかったなと思った。そこにはうっすらと政治の匂いがする。いまさら企みもオルグもないが、会うこと自体に、「顔を見せる」という言葉に含まれているような、自分の存在を人質としてちょっと見せておくような、そうした酷薄な社交的次元——それは文字通り酷でアンフラマンスなものだ——がひとつの陰影を与え、そのような場でこれからは遊ぶのだと思う。でもそれは後ろ暗いことでもなく、ちょっとくすぐったいというくらいのことで、逆に言うとそのちょっとのくすぐったさが恥ずかしくて、若い頃(?)の遊びがあっただけだとも言える。約束して会い、終電前に帰る。それだけのことだ。

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カテゴリー: 日記