10月11日

何が起こったのかわからないが、とても気分が落ち込んでいる。布団に入ってしばらくすると体が痺れるように温まってきて、もう眠っているのはわかるのだが耳だけが冴えて、妻が動く布団の衣擦れや鳴き始めた鳥の声がいちいち意識を引き戻す。そうやって仰向けになって耳で空間をまさぐるようにしていると明るくなってくる。もう2時間も一睡もできずに横になっている。京都からのとんぼ返りの疲れだろうか。喋りすぎたのかもしれない。ふだん喋らなすぎなのかもしれない。頭の奥のほうの襞で言葉がまだ反響している。朝家を出た無口な私と夕方京都を出た饒舌な私が頭のなかで無言で落ち着きなく寝返りを打っているような。

投稿日:
カテゴリー: 日記