10月24日

いろんな不調は慢性上咽頭炎がもとになっているのではないかと思い予約していた耳鼻科に行く。初めて戸塚で降りる。倉敷くらいの規模の静かな街。駅ビルを抜けて向こうに東海道本線が見える橋を渡り、大きなスーパーの脇道に入ると病院がある。戸建ての病院に来たのは久しぶりだと思う。早めに着いたがすぐ診察室に案内されて、アプリ内のチャットボットを通して事前に書いていた問診票を見ながら、フェイスシールドを被った医者が話す。とくに辛い症状は?——後鼻漏自体はそんなに気にならないというか、これが普通だと思い込んでいたのですが、毎日夕方になると後頭部が締め付けられるように痛くなってきて、それがいちばん辛いですかね——典型的な症状ですね。胸焼けはありますか?——とくに自覚はありません。鼻の穴を慣れさせるためか、長い綿棒を2本鼻に刺してしばらくして抜く。2種類くらいの薬品が、銀の細いノズルからスプレーされる。カメラを入れて、ぱしゃぱしゃとそれぞれの鼻の穴から喉のほうまで写真を撮っていく。両目の端、眼鏡のレンズの外にモニターがあって、粘膜がぬらぬらと動いている。一緒に写真を見る。ピンク色の粘膜にちらちらと白飛びした光が映っていて、炎症による浸出液だと言われる。アレルギー性鼻炎と逆流性胃腸炎で上下から挟み撃ちにするようになっているらしい。予定通り上咽頭をダイレクトに擦過するBスポット治療を受けることになる。綿が巻かれた先から10センチくらいのところで120度くらいに曲がった銀の棒を取り出し、鼻で息をするように意識していてください、2秒くらいのことですと言われる。すこし上を向いて口を開けると、角度をつけて差し込みながら棒をねじり、いち、に、と言って喉の上の壁を拭って、また三次元的に捻りながら棒を引き抜いた。素晴らしい手つきだ。涙目のまま処方される薬の説明を聞いて(オリジナルの点鼻薬が含まれている)、隣の薬局でそれを買って帰った。以下は医者がくれた上咽頭炎の治療について書かれた紙を書き写したものだ。

当院で上咽頭擦過治療(EAT療法またはBスポット療法)を受けられた方のQ&A

×××耳鼻咽喉科 ×××〔医師名〕 (2019年9月第4版)

上咽頭擦過療法(Bスポット療法)とは?
  • 塩化亜鉛を染み込ませた咽頭捲綿子(下図黒線〔図は省略する〕)で、鼻の奥・ノドの上部にある咽頭扁桃(上咽頭にあるリンパ組織)をこすりながら刺激する治療法です。
  • 塩化亜鉛による抗炎症作用、物理的刺激による瀉血作用、視床下部刺激による自律神経系・内分泌系、脳脊髄液系の調整作用等により、全身性に影響を与えていると想定されています。
どのような症状や疾患に対して有効でしょうか?
  1. 鼻咽喉頭・耳部周囲の症状
    • しつこい後鼻漏、咳や痰、喉頭異常感、嗄声
    • めまい、耳鳴、難聴、耳閉感、自声強聴
  2. 自律神経関連
    • 全身倦怠感、肩こり、線維筋痛症、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害、慢性疲労症候群
  3. アレルギー・自己免疫系関連疾患
    • IgA腎症、掌蹠膿疱症、慢性関節リウマチ、ネフローゼ症候群、アトピー性皮膚炎、アレルギー血管炎、多形性浸出性紅斑、乾癬
治療時・治療後に痛みや出血、タンや咳が増悪したのですが?
  • Bスポット治療時に咽頭捲綿子に血がついていたり、自宅で点鼻薬をさすと滲みるといった上咽頭の炎症が残存する方には週に2回以上の、落ち着いている方には1〜2週間に1回のBスポット治療をお勧めします。
  • 症状が一過性に改善しても、上咽頭の炎症が残存した状態でBスポット治療を中断すると、症状が再度増悪して繰り返すこともあります。
  • 長期の通院継続が困難な場合は×××〔医師名〕医師までご相談ください。
その他、当院では下記療法も実施しております。詳細は×××〔医師名〕医師までご相談ください。
  • アレルギーに対する舌下免疫療法
  • 睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP(持続陽圧呼吸療法)
ご興味をお持ちの方のための情報・問い合わせ窓口は

当院ホームページ(右記QRコード、http://××××××)

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カテゴリー: 日記