11月7日

昼、「言葉と物」の担当編集と電話。こないだ出した初稿についてのことかなと思ったら休載の提案だった。博論本も大詰めのようですし、いちどそちらに集中してもらったほうが、どちらの仕事にとってもよいのではないか、連載は連載で楽しんで書いてもらいたいし、博論本も大事な仕事ですし、ということだった。いやあ、ほんとにそうですね、ここのところ頭のなかでいろんな仕事が混ざってきていて、もちろんそれぞれネタは分けてるし、それが「ひとつ」のことであることがあとからわかるのも面白いと思うんだけど、ここまではよかったとしてもこれがまだ数ヶ月続くとキツいですね、そう言ってもらえてありがたいです。ということで、11月末、12月末の締め切りの回はスキップして、1月末まで連載のことは考えなくてよくなった。別の仕事との兼ね合いまで考えてくれるなんてなかなかないよなと思う。自分でぎゅうぎゅうに追い詰めてしまっていたのだなと思う。

博論本、連載、日記、立命館での院生へのアドバイス、横国での日記と哲学の授業、PARAでの郵便本講読。それぞれの仕事に別の仕事で考えたことがくっついてきて、〈一と多の往還〉が起こる。それは自分がひとりの人間であるということを思考の手段とすることだ。しかしそれぞれの仕事もまた「ひとつ」のものであって、つまり、自分の「ひとり性」と各仕事の「ひとつ性」がともに維持できる程度に仕事の分散はセーブしたほうがいい。そうしないと僕の「ひとり性」に従属して仕事の自律的価値が損なわれたり、たんにそれぞれが一様になったりする。

夕方、戸塚の耳鼻科で2度目のBスポット治療。待合のテレビで11月に3度も夏日が記録されるのは観測史上初だと言われる。たしかにまだ暑い。やはりこれは変なことなのだ。

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カテゴリー: 日記