11月29日

京都で授業。先端研の建物の入口ですれちがった学生にニュウカンキョクに行くので今日は授業を休みますと言われ、いいっすよと言ったあとで、たしかにニュウカンキョクと言ったような気がするが、それは入国管理局のことだろうか、留学生は日常的に入管に行くものなのだろうかと考えた。授業はいつもあまりに上手くいくので、こんなのずっとやってたら自分の仕事をやる気がなくなるのもわかるなと思う。

帰ってすぐ1時間ほど寝て風呂に入って、ひとりで音楽を聴いてストレッチをしてマルカム・ラウリーの『火山の下』の続きを読む。30年代のメキシコを舞台にした、中南米版『グレート・ギャツビー』のようなぶ厚い小説。すべてがダメになったところから始まるところが違う。メキシコと僕のあいだには、卒論で扱ったブニュエルがフランコ政権時代にメキシコに逃げて映画を撮っていたというかすかなつながりしかない。その20歳くらいの頃のかすかなつながりをたよりに、夜中、寝る前のしばらくの時間、その頃の続きとして読んでいる。

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カテゴリー: 日記