1月19日

感想で自分の名前が言及されているのを見て、葉山莉子の『ティンダー・レモンケーキ・エフェクト』を買った。ティンダーでマッチしたひとと送り合っていた日記をまとめた本。日記を始めた理由のひとつに僕の日記があって、それで感想にも僕の名前が出ていたようだ。ぱらぱら読むと、僕はこんなふうにごろっと自分を投げ出すような書き方はできないなと思う。それはたんに、ひとから見れば僕の日記もそのように見えるのか、あるいは交換日記という性格がそうさせるのか、わからない。ここに並んだ日付と同じ日に、僕も何かを書いてる、そのことが不思議だった。前から、たとえばnoteでエゴサーチをすると、いろんな日記で僕の日記が言及されていて、誰かの日記の理由になっているのが嬉しかった。それにしてもどうして日記は、「男もすなる日記といふものを女もしてみむとてするなり」ではないが、誰かがやっているからという理由で始められがちなのか。日記を書く。誰かが日記を手紙として受け取る。その日記が手紙であったことにするために、日記を書く。その日記を手紙として受け取ることで、私の日記が手紙となったことを知る。

夜、もうハンマーの音で起こされるのは嫌だと思って買った10セットのスポンジ状の耳栓が届く。指のあいだですり潰して耳に入れると、左耳は素直に入るのに、右耳のなかは途中で上方に折れているようで、入りにくかった。

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カテゴリー: 日記