1月23日

夜までかかって『非美学』の最後の章の最後の節の手前までの原稿を整理して編集者に送る。3年以上もこうして、毎日ちぎっては投げる文章と、1段落進むのに実際に、あるいは頭のなかで、幾度となくそこまでの道のりを辿りなおすことを要するような文章を並行して書いてきたのだと思う。始めたときにはすでにあとちょっと、あとちょっとと思っていて、実際に作業は進んでいるのにそのあとちょっとが日増しに分厚くなって、一本の直線という迷宮に閉じ込められたような。この比喩は前も使った気がする。しかし実際それくらい時間も作業も進んでいて、でもそこから出られないのだ。

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カテゴリー: 日記