1月28日

ある男が部屋に入る。しばらくそこにいるだろうが、いずれ出て行かなければならない。なぜか。いちど入った部屋から永遠に出ないというのは、あまりに馬鹿げたことだからだ。ただそれだけのことで、われわれはある部屋に入り、出、別の部屋に入る。

別の話。たまに友達から、僕は怖い、というか、怖がられているということを言われる。かつてその感じはよくわからなかったが、いまはなんとなくわかる気がする。たんに冷たいとか、そういうこととは別に、誰かが何かについて語っているときに、僕は、何かについて語っているお前は自分を誰だと思っているのかという、言わば「詰問型現象学」みたいなプレッシャーを与えてしまうのかもしれない。それは僕が僕自身に課していることなのだと思うが、それが緊張を生んでしまうのかもしれない。しかし「詰問型現象学」とは。ものすごく嫌な言葉だ。

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カテゴリー: 日記