2月25日

朝が来て布団に入って、書きたいこと触れたいことはたくさんあるのに、それを問いと答えのあいだに置こうとするから進まないのだと思い当たった。だとすると、問いも答えもない、あるいはあわよくば、それらが僕自身よくわかっていないままに文章の虚焦点をなすような、もはや論とも呼べないものを書くことになる。そんなことをやっていいのだろうか。しかしこの連載が「もっとも自由な散文」として批評を実践することを宣言して始まった以上、それを引き受けるのはむしろ必然的なことなのかもしれない。それでもまだ読めるものを僕は書けるのだろうか。バカだと思われるならまだしも、「文体実践」に逃げたと思われるのも、かえってそれで変な客がつくのも癪だ。でも日記にはもともと問いも答えもない。よっぽどまた起きて書きだそうかと思ったが、震えとともにそのまま寝た。

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カテゴリー: 日記