日記の続き#164

時間帯はズレても毎日書いているのだがどうしてか内容が「今日」からどんどん遅れていく。昨日とおとついに分けて書いてみよう。

9月17日
この日は朝起きて、コメダ珈琲で朝ご飯を食べた。しばらく仕事をして有隣堂に行って、妻とそれぞれ1冊気になるレシピ本を買うという遊びをした。僕はウー・ウェンの炒め物がまとまった本にして、彼女は作り置きできるフランス料理の本を買っていた。帰って昼寝をして、レシピの写真を撮ってスーパーに食材を買いに行った。No rain, no rainbow. と書かれたTシャツを着ている人を見て、どう思えばいいんだろうと思っていると『トイ・ストーリー』のウッディとバズのぬいぐるみを車体にくくりつけて、ウッディがバズを引っ張り上げている場面を再現している軽自動車が脇をすり抜けていった。ざっくり切ったトマトと玉子の炒め物と、イカとブロッコリーのオイスターソース炒めを作って食べた。美味しかった。

9月18日
夜更かししたからか起きたらもう昼で、ささけんさんが参加しているグループ展が今日で終わってしまうので六本木に見に行った。馬車道駅から東横線に乗って、中目黒で降りてホームの反対側に入ってくる日比谷線に乗る。展示は駅から出てすぐのところにある、いくつも現代美術系のギャラリーが集まっているビルでやっている。どこも禁煙なので路地で煙草を吸おうと思うとライターを忘れていて、ファミマに入るとそこに喫煙ブースがあった。ビルの1階のギャラリーは知らない海外の作家のよく売れそうな絵を展示していた。石膏像や古い本を置いたティピカルな構図のなかにナイキのスニーカーが置かれた静物画でげんなりした。3階でめあてのグループ展を見て、田村友一郎の個展も見た。田村のインスタレーションはふたつ見たことがあって、今回のものを含めどれも特定の歴史的なモチーフから言葉遊び的な連想に基づくリサーチをして、しかしそれをただ言葉として持ってくるのではなくブツとして並べるというかたちなのだが、手法に作家性を見込まれるのは辛そうだなと思った。ささけんさんの絵は五味家で見て以来初めて見て、あそこから引き剥がされた「絵画」として見るのは不思議な感じがするなと思った。剥がすほどにタッチの迫真性が増す。中庭に向いたテラスに喫煙所があって、煙草を吸って横浜にとんぼ返りした。