8月16日

疲れていたのか、昼に起きてご飯を食べて寝たら夜になっている。朝までに返さなければならない「言葉と物」第4回のゲラをチェックする。各セクションあと2段落ずつくらい踏み込む必要を感じるが、まあこれは究極的には書籍化のためのメモ書きなのだと思って校閲からの指摘に丸をつけていってそのまま返してしまう。それに連載を続けるという観点からだけ見れば、物足りないくらいがちょうどいい。初回の原稿もこんなにユルユルでいいのかと思っていたのだが、ちょうど見ていた千葉さんと坂口恭平さんの対談で作り手が自信がないと言うものにしか興味がもてない、自信があるということは既存の基準に乗っかっているということだから、というような話がされていて、たしかにそうだと思ってそのまま出したのだった。僕もこれだけ日記を書いてきたのでなんとなくわかるが、長く書くということはクオリティをどれくらい下げられるかという闘いでもある、というか、これがクオリティだと思うことによって生まれている自分のなかの固着を痛みとともに剥がしていくことでもある。とはいえ今回のはちょっとあんまりだと思うのだけど。まああとで拾いなおしてもいいし、その判断を未来の自分に任せていいというのは日記にはないメリットだ。

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カテゴリー: 日記