近所で一日中仕事をして、充実した日だった。『置き配的』の大きく改稿する回の作業を、いままでscrivenerでもとの原稿を横に表示しながら書いていたのだが、それだとかえって身動きがとりづらいと感じ、この日記を書いているのと同じように、ulyssesの新しいシートを作っていちから書き始めた。白紙に書くのは怖いけど、塗り絵のように書くのは息が詰まる。
真っ赤なチアリーダーの服を着た、140センチくらいの小柄な60歳くらいの女性に一日で二度すれ違った。僕も彼女も同じようにイセザキモールを行ったり来たりして生活しているのだと、世界のすべてが愛おしく思えてきた。PayPayで支払ったときの「スクラッチチャンス!」という声が、聴いている音楽を突き破ってくるような、日々妥協を強いられる無数の小さな恥辱ですら同じ夕日の色に染まっていた。それはよくある執筆後の高揚が生む馬鹿げた感傷でもあるが、スーパーに寄って、夕飯に鶏肉をじっくりローストしているあいだもそれは続いていた。