11月12日

もう酉の市の季節で、家が会場のど真ん中にあるので、混み始める前に家を出る。なぜ毎年こんな半端な日程なのかわからないが、酉の市というからには「酉」が関係しているのだろう。昨日までなかった出店が家の前の道に並んでおり、まだ昼過ぎなのにもうひとが集まり始めている。東京にはもういない感じの若者たち。涙袋もない。ワイドパンツもない。ベローチェで仕事終わりの妻と合流し、祭りが終わる頃まで時間を潰そうと話す。目の前の席の背中を向けた男が、スーツに裸足でビルケンシュトックのサンダルを履いていた。片方を脱いで足をもう片方の足首に引っかけてスマホゲームをしている。帰り道はまだ出店が閉じたばかりでひとが残っており、家の前の混雑を妻の手を握って抜ける。アパートのエントランスまで溜まり場になっている。もうこの街に住んで9年だ。夜中に窓を開けるともう出店はなかった。

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カテゴリー: 日記