荘子くんに誘われて品品団地のイベントを聴きに行く。10時間ぶっ通しのトークイベントらしい。上野まで上野東京ラインで、上野から常磐線でだいぶ早めに北千住に着いて、西口の歩道橋の喫煙所で一服する。どこかで作業をしようと商店街を抜けて喫茶店に入る。おばちゃんがおばちゃんのためにやっているタイプの店で、カウンターに通される。コーヒーにお通しみたいに小さなゼリーと羊羹がついてくる。花が飾られて、棚にカップがたくさん並んでいる。隣にやってきたおばちゃんがこのゼリーはゆず味かと聞いて、グレープフルーツだと言われていた。日記を書いているとそのおばちゃんの声で「麻原彰晃」という名が発せられて手を止める。スマホを店主に見せながら、麻原がいた拘置所まで歩いて行ったのだと写真を見せている。アルバムをスワイプしてこんどは、尾崎豊が死んだ場所の近くにある私設の記念館のようなところに行った話をして、歩かないとダメだからねえ、こういうの「ツーリズム」って言うのよと言った。「ダーク」が抜けているのかなんなのかわからないがびっくりした。
10時間のうち7時間ほどが過ぎたところで会場に入ると200人くらいぎっしりお客さんが入っていて、荘子くんはもともとゲストとして呼ばれていたので壇上で喋っていた。番組ではいつもオフの状態で喋っているので、彼が客前で喋るのを聴くのは新鮮な感じがした。Titanさんに呼ばれて僕も最後の2時間ほど登壇させてもらって、魚豊さんと佐伯ポインティさんと話した。ずっとどこかで「ツーリズム」の話をしてやろうと思っていたが、そういうタイミングはなかった。つるっとした状況論よりこういう変な手触りのある現実から始めたくなってしまう。例外もあるということでなく、現実に転がっているのはだいたいそういうものと思う。