6月22日(TOKIO松岡)

TOKIOの国分太一の活動休止を受けた報道で、松岡昌宏が自身が主演する舞台の劇場を囲む取材陣に対して、コメントをせずただ無言で3秒間頭を下げ続けたという記事があり、その時点でうっすら面白かったのだが、「かほく市在住の50代女性は「観客はみんな松岡さんを応援する雰囲気だった。菜箸をドラムスティックのように操るシーンもあった。いつかまたTOKIOとして演奏して歌ってほしい」と話した」という記述があり思い切り笑ってしまった。とてもいいニュースだ。

トランプが議会の承認なしにイランの核開発施設を爆撃した。「世界の警察」から降り戦争をせず自国の利益を追求するという当初のMAGA的な理念との矛盾を指摘する向きもあり、実際内部の対立もあるということだが、どうなるか。理念の暴走と理念なしの化かし合いのどちらが怖いのか。あるいはそれらが同じことであるのが怖いのか。

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6月21日(野良犬)

いちおう禁煙していることになっているので、煙草を吸っているのを妻に見られるのがうしろめたく、昼食のチャーハンのためにネギと卵を買いに出て外で吸っていると、白い犬が横切った。前から近所にいる野良犬で、いちおう首輪が着いていて、まわりのひとも特段気にしている様子がない。野良犬がいる街に住めてよかったなと思いながら煙草を消すと地面に1000円札が落ちていて、それを拾ってネギと卵を買った。

フィリップ・サボの『フーコー『言葉と物』を読む』は期待していたのだが、思っていたよりずっと難しい本で、しかも第2部の解説がメインで、第2部はどうにかこうにかわかるので問題は第1部なのだがと思う。『言葉と物』を読み通すより早く読めるというだけで、拾える構造の粒度はそんなに変わらない気がする。『言葉と物』の通読を断念したひとのための本という感じがする。だとするとやはり必要な本だ。

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6月20日(グレッグ・イーガン)

授業のリアクションペーパーの採点。グレッグ・イーガンの「貸金庫」と「百光年ダイアリー」について話した回で、冒頭にイーガンを知っているか訊いたら200人中ゼロ人で、『三体』やテッド・チャンについても5、6人手が挙がるだけだった。でもやってみたら、これまでの10回でいちばん反応がよく、リアクションペーパーの内容もふつうに考察として面白いものが多かった。やはり物語というものは強いのだなと思う。

日記論で難しいのが、『アンネの日記』にせよカフカやウィトゲンシュタイン、あるいは島尾敏雄のものにせよ、 日記そのものを取りあげても、個々の日記自体は当然たんなる日記なので、なかなか理論的な議論に繋げづらいということだ。その点、イーガンの短編は、ダイレクトに日記にかかわるものでありながら作品そのもののうちに書くことと生きることをめぐる問題が埋め込まれており、こういうものを見つけるのはなかなか難しい。

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6月19日(パスタ)

豚バラ肉のブロックを買って、焼肉用くらいの厚さに切って、塩を振りラップをせずに冷蔵庫に入れておくと、ゆっくり乾燥して自家製のベーコンができる。そのまま入れておけば1週間ほどもつので、パスタやチャーハンの具に使う。今日はこのベーコンとフレッシュトマトのパスタを作った。ベーコンをゆっくり炒めて油を出して、カリカリになったベーコンを取り出して油のなかでにんにくと唐辛子を熱して香りを出し、トマトとアンチョビを入れて、トマトを自分の水分で煮詰めていく。茹で上がった麺を合わせて茹で汁で水分を調節し、刻んだ大葉、エクストラバージンオリーブオイル、パルミジャーノレッジャーノを加えてざっと混ぜて皿に盛り、上からベーコンを散らす。

長いことパスタを作ってきて、水・油・塩・うまみといったエレメントが連続的なパラメーターとして見えるようになってきた。モジュラーシンセサイザーのようなものだ。こないだの天ぷら屋のボウルの話もそうだが、モジュラーシンセサイザーになってからが物作りの楽しいところだ。

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6月18日(テキサス)

ある郵便物を午前中に麹町郵便局から出さなければならないというミッションが、官僚的頑迷さとおのれの怠惰さがキワキワで交わるところで発生し、もう二度とこんな気持ちになりたくないなとこれまで何度も思ってきたのを思い出しながら電車に乗って市ヶ谷に向かった。ものすごく熱く、みんなワイシャツやブラウスを着て昼食を食べに出ている。同僚とランチを食べることが日常に組み込まれているのはちょっとうらやましい。テキサスというステーキ屋を見つけ、200グラムのサーロインステーキを注文する。甘めのソースとバターが乗った、ウェルダンのステーキ。岩塩をちょっとミルして振りかけると、口のなかで塩味が弾けて肉の味がより嬉しい。テレビで大谷翔平がデッドボールを受けていた。

外苑前に移動してシットとシッポの収録。車で渋谷まで送ってもらう。

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