昨日の日記を書く前は、もうなんか書きたくないな、やめちゃおうかな、意味ないし、と思っていたのだが、書いてみると書けた。書いたあとに、そうか、帝国が終わって日記が始まるんだなとツイートした。春樹の「駄目になった王国」という短編があるが、ウィトゲンシュタインもカフカも駄目になった帝国で日記を書いてたのだ。いろいろ頭のなかで結線してきて、まだ先があるんだと思う。とはいえこれも一面的な考えだな、とそのすぐあとに思った。大日本帝国が植民地で日本語の日記を書かせていたように、帝国の日記もあるのだ。
ちょうど、献本された『文藝』をめくっていると、大前粟生さんの、毎晩眠るたびにうめき声を上げるおじいさんのエピソードから始まる、彼の戦争体験に思いをめぐらし従軍作家の文章を読む、力の入ったエッセイがあった。